ただいま大阪松竹座で上演されている立春歌舞伎特別公演
大阪国際文化芸術プロジェクトと冠され、鴈治郎さん扇雀さん愛之助さんといった上方にゆかりの方々そろい踏みの公演です。演目も上方ゆかりの名作が並んでいて、歌舞伎を初めてご覧になる方に大変おすすめです。
夜の部で上演されている「曽根崎心中」は、わが国最大の劇作家・近松門左衛門の傑作として大変有名な演目。ご当地大坂ゆかりの切ないラブストーリーであります。今回は壱太郎さんのお初に尾上右近さんの徳兵衛という同世代のご共演です。
「曽根崎心中」については、こちらのブログでも過去にお話したものがあります。お役に立ちそうなものを一つまとめますので、何らかのお役に立てれば幸いです。
そもそも曽根崎心中とは
曾根崎心中(そねざきしんじゅう)は、元禄16年(1703)5月に大坂の竹本座にて上演された近松門左衛門による人形浄瑠璃の演目です。16年後の享保4年(1719)4月に江戸の中村座で歌舞伎として上演されました。
実際に起こった心中事件を題材としたこの演目は一大センセーションを巻き起こし、巷で心中が流行ってしまうという社会問題も引き起こしたようです。現代人の感覚では心中などばかげているように思えるかもしれませんが、江戸時代の恋人たちにはやむにやまれぬ事情があったのだろうと思います。
そんな実際の事件や制作の背景についてお話したのがこちらの回です。
ざっくりとしたあらすじ
前提情報などを含めてあらすじについてお話したのがこちらです。曽根崎心中は複雑な内容ではないのですが、登場人物たちが抱える事情を踏まえますともっとわかりやすくなるのではないかと思います。お役立ていただければ幸いです。