ただいま歌舞伎座では七月大歌舞伎が上演中です!
第二部で上演されている「夏祭浪花鑑」は夏の人気演目。今回は、團十郎襲名をひかえる海老蔵さんが主人公の団七九郎兵衛をお勤めになっています。襲名前のお姿というのは貴重ですので必見です。特に海老蔵さんは長く親しまれている特徴的なお名のため名残り惜しいような思いも湧いてまいります。
「夏祭浪花鑑」については、過去にお話したものがいくつかございます。古くて稚拙なものも含まれますが、今回初めてご覧になる方にとって何らかのお役に立つことができれば幸いです。
夏祭浪花鑑とは
夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)は、1745年(延享2年)7月に大坂は竹本座にて人形浄瑠璃として初演された演目。翌月には京都の都万太夫座にて歌舞伎として上演されています。
ケンカがもとで牢屋に入っていた魚売りの団七という男が出所したところから物語が始まります。これから心機一転がんばろうというところ、団七の恩人をめぐるゴタゴタが起こり、団七は恩人への思いから強欲で厄介な舅を殺してしまう…という、ヤンキー漫画のような物語です。祭ばやしに神輿、色鮮やかな彫り物、派手なケンカ、泥水にまみれた殺し、といった強烈な視覚刺激とともに、侠客の道をいく男と女の生きざまがカッコよく描かれます。
ざっくりとしたあらすじ
舞台の上で起こることに補足を加えながらお話したあらすじがこちらです。
成り立ちや元ネタ
まずは演目の成り立ちや元ネタの事件について簡単にお話した回をご紹介いたします。
水の演出
「夏祭浪花鑑」でもつかわれている本物の水を使った演出を表す用語をご紹介したのがこちらの回です。
団七の名のついた模様
夏祭浪花鑑ゆかりの「団七縞」という衣装デザインについてごく簡単にご紹介したのがこちらの回です。暑くなると着てみたくなる爽やかな柄ですね。